スキャナをご購入の時のお役立ち情報

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スキャナをご購入の時のお役立ち情報


スキャナには一般にCCD方式と言われるものと、CIS方式と言われる2種類があります。。*1

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そしてその違いはご覧の通りです。一般に言うCCD方式のスキャナは、分厚い書籍の綴じ込んだ部分などもきれいに読み取ることができますが(左図)、CIS方式のスキャナは原稿台ガラスに接してない原稿の立体的な部分を読み取るのは得意ではないようですね。(右図)


ということで、CCD方式のスキャナとCIS方式のスキャナの違いについて、ご説明しようと思います。



CIS方式のスキャナは、CCD方式のスキャナよりもコンパクトにし易いってのが大きく違いますね。


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上の写真をご覧いただき、CIS方式のスキャナとCCD方式のスキャナでは厚さが大分違うことがわかると思います。



ではここからは2つのスキャナの特徴も含めて、ご説明したいと思います。


CIS方式のスキャナとCCD方式のスキャナの大きさの違い


まずはCIS方式のスキャナがどんなものか見ていきましょう。簡単に言ってしまうと、CIS方式のスキャナは原稿を読み取るセンサーが、至近距離で原稿を読んでいるんです。イメージでいうと

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…こんな感じですね。


CIS方式は特殊な筒のようなレンズを横一列にならべ、そのレンズを通して至近距離で原稿にピントを合わせてるんですよ。

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一方、CCD方式は原稿を読み取るセンサーが、原稿から遠い場所で原稿を読み取っているんです。イメージでいうとこんな感じですね。

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上のCIS方式と下のCCD方式の漫画を見比べてみてください。上のCIS方式は近くから原稿を見てて、とてもコンパクトですよね。逆に下のCCD方式は遠くから原稿を眺めています。ですからCIS方式に比べてCCD方式はすこしばかり大きくなってしまうんです。これがCIS方式とCCD方式のスキャナの特徴の一つ、「大きさの差」なんですよ。

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CIS方式のスキャナとCCD方式の読み取り方の違い

でもどうしてCIS方式のスキャナはCCD方式と違って、原稿台ガラスに接してない原稿の立体的な部分を読み取るのは得意じゃないんでしょうか?


その説明の前にカメラで撮ったこの2つの写真を見てみてください。

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(写真1)

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(写真2)      


(写真1)は手前の猫にピントが合って背景がぼやけてますが、(写真2)は全体にピントが合ってますよね。このようにカメラって、ピントが合う範囲を「広く」したり、「狭く」したりすることができますよね?このピントが合う範囲の「広い」「狭い」っていうのがCIS方式とCCD方式の違いの原因なんですよ。


CIS方式のスキャナは「ピントが合う範囲が狭い」ために、距離が近いものには焦点が合いますが、距離が遠くなると焦点がボケてこのように原稿台ガラスに接していない原稿にはピントが合わないんですよ。ちょうどこの写真のように。

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逆に「ピントがあう範囲が広い」CCDスキャナは原稿の距離が遠くても焦点が合いやすいんですよ。

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じゃあ、ピントのあう範囲が『狭い』『広い』という差はどうして起こるんでしょうか?




CIS方式のスキャナとCCD方式のピントの違い


まず一般的なCCD方式のスキャナの中身を見てみることにしましょう。簡単な図にするとこうなります。


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ちょっと複雑なので、さらに簡素化しますと…

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この通り『横に長い』絵になりましたね。CCD方式のスキャナは、原稿を読み取るセンサーの部分がレンズを介して原稿から少々距離をとっているんです。このようにCCD方式のスキャナはAの位置に原稿をおき、そこに焦点が合うことで原稿を読み取るように設計されているんですよ。


CCD方式のスキャナはA’の部分にある原稿、つまり原稿台ガラスからすこしくらい離れていても読めてしまうんです。図のように焦点は多少ずれるものの、原稿と読み取りセンサーの距離が長いこともあって、ピンボケの度合いが小さく原稿を読み取れるんです。


逆にCIS方式のスキャナを便宜上簡単にすると下のようになります。

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*2


同じように原稿をAの位置に置けば、焦点がばっちりあって原稿を読み取れるんですが、立体的な原稿、つまりA'の位置に原稿をおくと、原稿と読み取りセンサーの距離が近いこともあってピンボケの度合いが大きくなってしまうんです。そのためCIS方式のスキャナは立体的な原稿を読むのが得意ではないんですね。


この違いを実感していただくためにここで2つほど実験してみることにしましょう。


【実験1】

  1. 腕を前方に伸ばし、鉛筆をもって鉛筆の先に焦点を合わせて見つめてください。
  2. 次に、その後ろ(5cmほど)に文字の書いてある書類や本を置きます。
  3. 焦点を鉛筆に合わせたまま、後ろの文字を見てください。

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なんとなく文字が読めませんか。では次に【実験2】です。


【実験2】

  1. 今度は目から5cmほどの所に鉛筆をもって鉛筆の先に焦点を合わせて見つめてください。
  2. 次に、その後ろ(5cmほど)に文字の書いてある書類や本を置きます。
  3. 【実験1】と同じように焦点を鉛筆に合わせたまま、後ろの文字を見てください。

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【実験1】よりも文字がぼやけて見えませんか?


この2つの実験でCIS方式とCCD方式のスキャナの違いをちょっぴり感じていただけたかもしれませんね。CCD方式のスキャナはちょっとサイズが大きいのですが、ピントがあう範囲が大きく(【実験1】)・・・

CIS方式のスキャナはコンパクトな一方、ピントがあう範囲が小さいんですね。(【実験2】)


他にもCIS方式のスキャナは

  1. ウオームアップが不要
  2. 消費電力が少ない
  3. 比較的安価

などのメリットもあり、ご家庭や小さなオフィスには向いていると思いますよ。


お客様にスキャナや複合機をお選び頂く時には、用途に応じて使い分けていただくのがいいと思います。サイズ等は気にしないが、厚い書籍のスキャン(コピー)をよくするという方はCCD方式のスキャナを、ほとんどが一枚モノの原稿をスキャン(コピー)するだけとか、サイズを重視される方はCIS方式のスキャナを選んでいただくといいのではないでしょうか?製品をお選びの際には、こんなところも検討の材料にしていただければと思います。


編集日:2006年10月23日


このトピックスは2005年9月13日、15日、16日のブラザー社員のブログを再編集したものです。

*1:※一般にCCD方式と呼ばれるスキャナは縮小光学系、CIS方式と呼ばれるスキャナは等倍光学系と称するのが正確ですが、便宜上、CCD方式、CIS方式と記します。

*2:CIS方式のスキャナは実際には特殊なレンズを使うため、図のようなレンズ、光路と異なりますが、便宜上このように図示いたしました。