プリンタはどうやってあの鮮やかな色を表現しているのでしょうか?

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プリンタはどうやってあの鮮やかな色を表現しているのでしょうか?


こんにちは。ブラザーの吉田です。


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MFC-9420CN」はカラーレーザープリンタ(複合機)なので、様々な色を表現することができます。


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とてもカラフルですよね。「MFC-9420CN」は4色(黒、マゼンタ、シアン、黄色)のトナーを使いますが、一体どうしてこの4色だけで、こういった色鮮やかな印刷ができるんでしょうか?今日はカラーレーザープリンタがどうやって鮮やかな色を表現しているのかを見て行くことにしましょう。


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カラーレーザープリンタは色を混ぜて印刷をしているわけではありません。


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とても細かい色の点を、紙に置いてい貼り絵のようなことをしている訳ですね。


ではこの貼り絵を使って、どうやって色の濃淡を表現するのかを見て行きましょう。


まずは、話を簡略化するために、白黒印刷を例に考えてみましょう。

白黒の濃淡表現方法


黒の濃い、薄いを表現するためには、まずこの1つ1つの貼り絵の点を縦16個、横16個の『合計256個の貼り絵からなる正方形のグループ』にするんです。


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この正方形の『貼り絵グループ』が縦にも横にもいくつも連ねていくと・・・


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このように黒の貼り絵で埋め尽くされます。この貼り絵はとても小さな点からできあがっているので、人の目でみると…


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真っ黒な正方形として見えるんですね。


では薄い黒、つまり灰色はどうやって表現するんでしょうか?灰色なんていうトナーはありません。ですから黒のトナーを上手に使って灰色を表現するんです。この時、『ディザ』という技巧を活用します。


先ほどの『256個の貼り絵グループ』は全て黒の貼り絵で表現しました。でも今回は、1行おきに黒(貼り絵をする)、白(貼り絵をしない)、黒(貼り絵をする)、白(貼り絵をしない)で繰り返してみることにしましょう。*2すると…


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このような白黒縞模様の『256個の貼り絵グループ』ができますよね。この『256個の貼り絵グループ』をさらに縦にも横にも連ねると…


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また一段と白黒模様の貼り絵が広がります。


実際には、貼り絵の一つ一つは見極めができない程小さいので、これが人の目には中くらいの灰色に見えるんです。


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さらに灰色を薄くしたい時には、先ほどの『256個の貼り絵グループ』から黒の貼り絵を減らし、…


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このグループを様々に組み合わせ、連ねることで、人は『薄い灰色』と感じることができるんですね。


これがディザと呼ばれる色の『濃い・薄い』を表現する技巧なんですよ。こうやってレーザープリンタは色の濃淡を表現しているんです。モノクロレーザープリンタが「256」階調(色の濃さを256段階で表すことができる)なのは、この『貼り絵のグループ』に、『1個』から『256個』の黒の貼り絵を組み合わせることができるからなんですね。


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では、鮮やかなカラー印刷の色合いというのはどのように表現されているのでしょうか?

 





カラフルな表現方法



カラーレーザー複合機MFC-9420CNを例にみてみましょう。

MFC-9420CN」には黒、シアン、黄色、マゼンタのトナー(消耗品)を使いますが、その4色のとても小さな貼り絵を使って、色鮮やかな写真を表現しているんですね。




皆さんもご存知の通り、色というのは3つの原色から成り立っています。


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『黄色』に『マゼンタ(薄い赤)』を加えると『赤色』になり、『黄色』に『シアン(薄い青)』を加えると、『黄緑色』になるといった具合でしたよね。


この4色の貼り絵を使って、「MFC-9420CN」は16万色もの色を表現できるんです。でもこの4色だけでは、上のイラストのように、一見7つの色しか表現できそうにありません。


そこで登場するのが上でお話した『ディザ』という技術です。


MFC-9420CNが行う貼り絵を、縦に16個、横に16個、『合計256個の貼り絵から構成される正方形を一つのグループ』として考えてみます。

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この256個のグループが連なるとまっ黄色の印刷ができますが…

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この黄色の256個の貼り絵グループにマゼンタの貼り絵を加えてみましょう。

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黄色にマゼンタを加えると、赤になるので

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このような黄色と赤が混在した『貼り絵グループ』になりますね。*3この『貼り絵グループ』は、人の目でみると、小さな点ですので、これを人がみると少し赤みがかった黄色、つまりオレンジ色として人の目にはみえるわけです。

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今度は『256個の黄色の貼り絵グループ』の上に、マゼンタの貼り絵をかさねてみましょう。すると…

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『真っ赤な256個の貼り絵グループ』ができあがり、人の目には赤の点として見えるようになるんです。


カラーレーザープリンタは、4色の貼り絵を様々に組み合わせて作り上げることで、人が何千色にも、何万色にも感じられるカラー印刷を表現しているんですね。


これからもお客様に少しでも『綺麗』と感じていただけるように開発をしていきたいと思います。


編集日:2006年10月23日


このトピックスは2006年4月18日、21日のブラザー社員のブログを再編集したものです。

*1:写真はイメージです。

*2:話を簡略化するために、1行おきに黒、白をならべましたが、実際はもっと複雑な配置をしています。

*3:実際には色と色が正確に重なっている訳ではありません。